注射「痛くない」と思えば痛み軽く

 <注射「痛くない」と思えば痛み軽く> というニュースを読みました。
 パブロフの犬同様、信号音を聞かせながらふくらはぎに熱の刺激を与える実験で、信号音の間隔が長いほど温度をあげる実験を繰り返した後、信号音の間隔を短いまま高温の刺激を与えても、間隔が長いときよりも受ける痛みは少なかったそうです。(どれくらい痛みを受けているかは脳波で測定)
 この実験の結果、<「思いこみ」が痛みを感じる部位の反応を低下させていることがわかった。>そうです。
 まさに、暗示によって痛みはコントロールできることの証明なのですが、この<注射「痛くない」と思えば痛み軽く>というタイトルは間違っています。
 「痛くない」と無意識的に感じれば痛みは軽くなりますが、意識的に「痛くない」と思えば、痛みはより強くなる可能性があります。
 何故なら、注射を前に「痛くない」と思えば思うほど、逆に「注射は痛いのだ」という事実を刷り込んでいることになるからです。もし本当に痛くないのなら、「痛くない」などとわざわざ思う必要はないのです。例えば綿棒で耳の掃除をするとき、「痛くない」と思いながら耳に入れる人はいません。もしそう思いながら耳に入れる人がいたら、その人は過去に綿棒で痛い思いをしたからこそ、そう思い込もうとしている、ということになります。
 この実験のキモは、痛みと信号音の間隔を無意識に刷り込んだところにあります。
 暗示は理性を通り越す必要があるのです。

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