風
昨日の夜も今日も風が強いですね。
春一番らしいです。
僕は「季節風」って言葉、好きです。季節風が吹き荒れる国が好き。
モンスーンもハリケーンもサイクロンもウイリーウイリーもヤマセも春一番も好き。ついでにタレントの春一番も嫌いじゃない。
名前のついちゃう気象状況って、風しかないですよね?
いや、「梅雨」とかもあるけど、漢字の中に「雨」が入っているから説明くさい。
それに比べると……、
モンスーン、なんか暖かく湿ってそう。
ハリケーン、チョップとか出しそう。
サイクロン、純粋に強そう。
ウイリーウイリー、荒くれ者っぽい。
ヤマセ、ナマハゲみたいな顔で迫ってきそう。
春一番、雪がとけて川になって流れて行きそう。
なんだか風って、動物扱いのような気がするんです。だから好きなのかもしれない。名前で呼んであげるだけで、そこに意思のようなものの存在を感じる。古き良き時代の、人間と地球との親密な関係が、そこにだけ残されているような気がするのです。
関係ないけど「風」っていう漢字、よく見ると、睨まれているような気がしてきません?
漢字って不思議ですよね。記号として書いているときは何も考えずに書いたり読んだりしているけれど、同じ漢字を何度も何度も書いていると、だんだんとそれが気持ち悪くなってくる。この漢字、あってるっけ?って悩みだす。この字を他の人も同じように読んでくれるのか不安になってくる。変な気恥ずかしささえ感じる。
「風」という漢字を書くたび、僕は何故か、他の文字とは違って、この文字は生きているように感じます。今は呪われて紙の上に、そしてディスプレイの上にへばりついているけれど、へばりつきながらも、こちらをじーっと睨んでいるような、そんな気がしてしまいます。
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