裏切られない生き方

「裏切る」って何なのかなぁって思います。

「信じていた人に裏切られた」と言う言葉を聞くことがありますが、僕はこの言葉を聞くたびに、ふむふむ、という顔をしながら、実は全く理解していません。

騙された、なら理解できるのです。でも、裏切られた、って何?

辞書を引いてみると、「裏切る」とは、

1.〔約束・信義を破って〕味方にそむき、敵につく。内通する。裏返る。
2.〔予期に反して〕反対の結果になる。

だそうです。

1.の意味は理解できます。戦争での裏切り行為などがこれにあたるのでしょう。同盟関係にあるのにそれを破って攻撃してきたらそれは裏切りですし、卑怯なことです。

でも、「信じていた人に裏切られた」という場合、必ずしも敵につくわけではないので、この場合は2.の意味なのでしょう。

つまり、この人はこうしてくれるだろう、という期待に反してそうならなかったことをして、「裏切られた」と言うらしい。そしてその相手は、今日から「裏切り者」であり、「卑怯者」になります。

それってどうなのかなぁ。

いや、頭では理解できるんですよ。けど、僕はこの言葉、好きではありません。

勝手に期待して、その通りにならないから「裏切られた」って……。

裏を返せば、相手のことを本当に理解していなかっただけなんじゃないかって思う。

「裏切られた」なんて言葉を使うと、まるで相手を犯罪者扱いだし、どんどん自分が惨めになるし、関係を修復できない感じがしてしまいます。

だから「裏切られる」のはもうやめて、約束を破られたり、冷たくされたり、こちらの願いを聞いてもらえなかったり、嘘をつかれたりしてはどうでしょうか。

<< エッセイ
<< HOME  ↑TOP↑  ご予約 >>

Copyright © Naoya Sakurai.
All Rights Reserved.